会った回数に「何回以上」という基準はありません。入管が見ているのは、会った回数が少なくても、夫婦として関係を築いてきたと言えるかどうかです。 遠距離で会う機会が限られていた夫婦は、会えなかった理由と、会えない間の交際の密度を示すことで補えます。 この記事では、回数の目安、会えなかった理由の説明、オンライン交際の立証、申請前にできる準備を解説します。
会った回数の目安
明文の基準はありませんが、実務では、婚姻までに3回以上会っていれば、回数が問題になることはほぼありません。2回以下、特に1回だけの場合は、交際の実態の確認が丁寧になります。
ただし、回数は一つの要素にすぎません。1回の滞在が1か月で、その間ずっと一緒に過ごしていたなら、短時間の面会を5回繰り返すより関係の密度は高いと評価されます。回数と合わせて、滞在の期間と内容が見られます。
会えなかった理由を書く
会った回数が少ない場合、質問書や説明文に、会えなかった理由を具体的に書きます。
- 渡航の制限(感染症対策、査証の不発給、紛争)
- 仕事の都合(休暇が取れない、転勤)
- 費用(渡航費を貯めるのに時間がかかった)
- 家庭の事情(親の介護、子の養育)
- 相手国の事情(出国に許可が必要、兵役)
理由を書かないと、審査官は「会う気がなかった」と受け取るしかなくなります。理由は、裏づけになる資料(勤務先の休暇の記録、査証の不発給通知など)があれば添えます。
会えない間の交際を示す
会えない期間に、どのように関係を続けていたかを示します。これが、回数の少なさを補う中心的な資料です。
通話の記録
ビデオ通話や音声通話の履歴は、通話の日時と時間が表示される画面を出します。毎日1時間以上話していた記録が数か月分あれば、会った回数が少なくても、関係の密度は伝わります。
メッセージの記録
毎日やり取りしていることを示す数日分と、交際の節目(結婚の話、親族への報告、将来の相談)のやり取りを選びます。全履歴は不要です。
贈り物・送金の記録
誕生日や記念日の贈り物の記録、相手の生活費や渡航費の送金記録は、関係の継続を示す資料になります。送金の目的を説明文に書きます。
親族との交流
ビデオ通話で相手の親族と話した記録、相手の親族への贈り物など、オンラインでも親族との交流があれば示します。
会ったときの記録を厚く示す
会った回数が少ない分、会ったときの記録は詳しく示します。
- 滞在期間(入国日と出国日)
- 滞在中に何をしたか(親族への挨拶、婚姻の儀式、旅行、日常生活)
- 写真(滞在中の各日、異なる場所、親族や友人と)
- 宿泊先(同じ場所に滞在していたことを示す)
1回の滞在が長く、親族への挨拶や婚姻の儀式を含んでいれば、1回でも関係の実態を示す記録になります。
申請前にもう一度会う
会った回数が1〜2回で、申請前に会う機会を作れるなら、作ることを勧めます。回数が1回増えるだけで、立証の厚みは変わります。
認定証明書交付申請(海外から呼ぶ)の場合、申請前に日本人配偶者が相手国を訪問し、親族に挨拶し、婚姻後の生活について話し合った記録を作ります。この訪問の記録を申請に含めることで、「婚姻後も関係が続いている」ことを示せます。
渡航が難しい場合は、相手を短期滞在で日本に呼ぶ方法もあります。短期滞在で来日し、日本人配偶者の親族に挨拶し、日本での生活を体験した記録は、配偶者ビザの申請で有力な資料になります。
婚姻後の生活設計を示す
会った回数が少ない夫婦は、婚姻後に同居した実績もないことが多くなります。この場合、来日後の生活設計を具体的に示します。
- 住む予定の住居(賃貸借契約書、間取り、同居する家族)
- 日本人配偶者の収入と、来日後の生活費の見通し
- 外国人配偶者の来日後の予定(就労、日本語学習、子の養育)
- 来日後の親族との関係(同居、近居、交流の予定)
生活設計が具体的であれば、「来日後に夫婦として生活する準備ができている」と判断されます。
会った回数の少なさに他の要素が重なる場合
会った回数が少ないことに、次の要素が重なると、申請前の対策が必要です。
- 出会いがマッチングアプリやSNSで、オンラインの関係が中心
- 年齢差が大きい
- 共通言語がなく、翻訳アプリで会話している
- 相手の親族に会っていない
- 交際期間も短い
複数の要素が重なる場合、資料を揃えるだけでは足りないことがあります。申請前に会う機会を作る、相手の親族に挨拶する、来日後の生活設計を固めるなど、申請の時期を調整して立証を厚くします。
よくある質問
Q. 何回会えば配偶者ビザは取れますか。
A. 基準はありません。3回以上なら回数が問題になることはほぼなく、1〜2回なら交際の密度と会えなかった理由の説明が重要になります。
Q. 一度しか会っていませんが、申請できますか。
A. できます。会えなかった理由、オンラインでの交際の密度、会ったときの詳しい記録、来日後の生活設計を示します。申請前にもう一度会えるなら、その記録を加えることを勧めます。
Q. オンラインの交際は評価されますか。
A. されます。通話の時間と頻度、メッセージの継続、親族とのオンライン交流などで、関係の密度を示します。
Q. 会えなかったのは渡航制限が理由です。
A. 理由を説明文に書き、裏づけがあれば添えます。渡航制限の時期と、その間の交際の記録を示します。
Q. 相手の親族に会っていません。
A. ビデオ通話で話した記録があれば示します。申請前に相手国を訪問して挨拶できるなら、その記録を加えます。
Q. 申請前に相手を日本に呼ぶことはできますか。
A. 短期滞在ビザで呼べます。日本での親族への挨拶や生活の体験の記録は、配偶者ビザの申請で有力な資料になります。
会った回数が少ない配偶者ビザは当法人にご相談ください
当法人は、遠距離恋愛で会った回数が少ない夫婦の配偶者ビザ申請を多く扱っています。会えなかった理由の整理、オンライン交際の記録の選び方、申請前に会う機会の設計、来日後の生活設計の組み立てまで対応します。申請の時期を含めて検討しますので、無料相談でお聞かせください。
