配偶者ビザとは?許可の3大条件と申請の全体フローをわかりやすく解説

配偶者ビザとは?許可の3大条件と申請の全体フローをわかりやすく解説

さむらい行政書士法人

国際結婚が決まったとき、多くの方が最初に直面するのが「ビザ(在留資格)の手続き」です。「結婚したんだから、ビザも自動的に取れるんじゃないの?」と思われる方も少なくありませんが、実際はそうではありません。配偶者ビザの取得には、入管(出入国在留管理庁)による厳しい審査があり、準備不足や書類の不備によって不許可になるケースも起きています。

この記事では、配偶者ビザ(正式名称:「日本人の配偶者等」の在留資格)の許可を得るために押さえておくべき3つの条件と、申請から許可までの全体の流れをわかりやすく解説します。

そもそも配偶者ビザとは?

配偶者ビザとは、外国籍のパートナーが日本人と結婚して日本で一緒に暮らすために必要な在留資格です。正式には「日本人の配偶者等」と呼ばれ、出入国在留管理庁によって定められています。

参考:出入国在留管理庁「在留資格『日本人の配偶者等』」

この在留資格の大きな特徴は、就労に制限がないことです。他の多くの在留資格では働ける業種や時間に制限がありますが、配偶者ビザを持っていれば、原則として日本人と同じように働くことができます。

一方で、「結婚すれば必ず取れる」わけではありません。入管は偽装結婚を防止するため、申請内容を非常に厳しく審査します。どれだけ本当の結婚であっても、それを「証明できる書類と説明」がなければ、許可が下りないこともあります。

配偶者ビザ許可の3大条件

入管の審査で特に重視されるのは、以下の3つのポイントです。この3点を正しく理解し、それぞれをしっかり立証することが、許可への近道となります。

① 結婚の信ぴょう性|本当の夫婦であることを証明する

最初の条件は、「二人の結婚が本物であること」です。

入管は偽装結婚(ビザ取得を目的とした実態のない結婚)の防止を重視しています。法律上の婚姻手続きが完了していても、実際に夫婦として生活を共にしていなければ、在留資格は認められません。(参考:出入国在留管理庁の審査基準)

具体的には、次のようなケースは審査が厳しくなる傾向があります。

  • 年齢差が大きい(特に20歳以上離れている場合)
  • 離婚歴が多い、または結婚・離婚を繰り返している
  • 交際期間が極端に短い(出会ってからすぐに結婚しているケース)
  • 別居している(同居は実質的な必須条件です)

これらの状況があるからといって、必ずしも不許可になるわけではありません。ただし、なぜそのような状況になったのか、どのように交際が深まったのかを、具体的なエピソードや証拠(交際中の写真、メッセージの履歴、訪問記録など)をもとに丁寧に説明することが求められます。

② 生活の安定性|日本で経済的に自立した生活ができるか

2つ目の条件は、日本で夫婦として安定した生活を送れるだけの収入・資産があることです。

入管は「二人が日本で自立した生活を送れるか」を客観的に確認します。生活が成り立たない状態での在留を認めることは、社会的なリスクになるためです。

収入面で審査が厳しくなりやすいのは以下のようなケースです。

  • 年収が安定していない、または低い
  • 夫婦ともに無職、またはアルバイトのみの収入
  • 生活保護を受給している

収入が十分でない場合でも、親族からの経済的支援がある場合や、十分な預貯金がある場合、近い将来に安定した就職が見込まれる場合などは、それを客観的な資料で示すことで対応できる場合があります。

重要なのは、「収入が低いから諦める」のではなく、「現在の状況と今後の見通しを正直かつ具体的に説明する」ことです。

③ 素行の善良性|法律を守って誠実に生活しているか

3つ目は、外国人配偶者の方が日本(および母国)で法律を守り、誠実に生活してきたかという点です。

審査で問題になりやすい主な例は以下の通りです。

  • 留学生時代のアルバイト超過:留学ビザ(在留資格「留学」)では、資格外活動許可を取得した場合でも、原則として1週間に28時間を超えるアルバイトは認められていません。これを大きく超えていた場合は問題視されます
  • 過去の犯罪歴・逮捕歴(日本国内・国外を問わず)
  • 在留期間中のルール違反(不法就労、オーバーステイなど)

これらの前歴がある場合は、事情を隠すのではなく、なぜそうなったかの経緯、反省の意、今後の誓いなどを丁寧に文書で説明することが求められます。

配偶者ビザ申請の流れ

配偶者ビザの申請は、現在の状況によって2つのパターンに分かれます。

パターンA|海外にいる配偶者を日本に呼び寄せる場合(在留資格認定証明書交付申請)

日本と海外で遠距離の状態から結婚した、または外国籍の配偶者がまだ海外に住んでいる場合のパターンです。

STEP 1:日本にいる日本人配偶者が入管へ申請する

日本人配偶者が住んでいる地域を管轄する入管に必要書類を提出します。現在はオンライン申請も可能です。二人とも海外在住の場合は、日本国内にいる親族に代理人になってもらい、その方が申請を行うことができます。

STEP 2:審査(目安:2〜3か月程度)

出入国在留管理庁が公表しているデータによれば、「日本人の配偶者等」の認定申請における平均処理日数はおよそ70〜90日程度とされています。ただし、申請時期や内容によって前後することがあります。審査中に追加書類の提出を求められた場合は、期限内に対応することが重要です。

STEP 3:結果の通知

許可・不許可の結果は郵送またはメールで通知されます。不許可だった場合は、必ず入管に出向いて不許可理由を確認し、再申請の方針を検討しましょう。

STEP 4:在留資格認定証明書を配偶者に送付

許可が下りると、入管から「在留資格認定証明書」が発行されます。窓口申請の場合は紙で届きますので国際郵便で送付、オンライン申請の場合は電子交付が選べるためメール送付も可能です。

STEP 5:海外の日本大使館でビザを申請・来日

外国人配偶者が在留資格認定証明書を持参して、現地の日本国大使館または領事館でビザ(査証)の申請を行います。通常、発給まで1週間程度かかります。ビザが発給されたら来日できます。

パターンB|すでに日本にいる外国人配偶者のビザを切り替える場合(在留資格変更許可申請)

外国人配偶者がすでに別の在留資格(例:「技術・人文知識・国際業務」「留学」など)で日本に在住しており、日本人と結婚したためビザを配偶者ビザに変更するパターンです。

STEP 1:居住地を管轄する入管へ申請

外国人配偶者と日本人配偶者が一緒に住んでいる地域を管轄する入管に申請します。こちらもオンライン申請が可能です。

STEP 2:審査(目安:1〜2か月程度)

変更申請は認定申請と比べて処理が早い傾向があります。追加書類を求められた場合は速やかに対応しましょう。

STEP 3:結果の通知と新しい在留カードの交付

窓口申請の場合はハガキで通知が届きます。その後入管の窓口で、在留資格が「日本人の配偶者等」と記載された新しい在留カードが発行されます。

最初に付与される在留期間は?

初めて配偶者ビザを取得した場合、最初に付与される在留期間は一般的に1年です。その後、問題なく婚姻関係と生活実態が継続していれば、更新のたびに「1年→1年→3年→5年」と段階的に在留期間が延びていくのが一般的な流れです。

参考:出入国在留管理庁「在留資格『日本人の配偶者等』在留期間」

こんなケースは特に注意が必要

以下のような状況が重なると、審査が厳しくなる傾向があります。心当たりがある方は、早めに専門家に相談されることをおすすめします。

  • 年齢差が大きく、かつ交際期間が短い
  • 過去に離婚・再婚の経歴がある
  • 収入が少ない、または不安定
  • 外国人配偶者に在留違反や犯罪歴がある
  • 同居の実態がない

これらの条件があっても、適切な説明書類を揃えることで許可が得られるケースは多くあります。ただし、何をどう説明するかが非常に重要です。

まとめ

配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の許可を得るためには、以下の3点が重要となります。

  1. 結婚の信ぴょう性:二人の結婚が本物であることを具体的に証明できるか
  2. 生活の安定性:日本で自立した生活を送れる収入・資産があるか
  3. 素行の善良性:法律を守り誠実に生活してきたか

そして申請には、海外から呼び寄せる「認定申請」と、国内でビザを切り替える「変更申請」の2パターンがあります。

配偶者ビザの申請は、書類の量も多く、審査のポイントも複雑です。「自分のケースが許可されるのかわからない」「どんな書類をどう準備すればいいか不安」という方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。

さむらい行政書士法人では、配偶者ビザ申請の無料相談を受け付けています。 年齢差・交際期間・収入など、審査で不安なポイントがある方も、まずはお気軽にご連絡ください。お一人おひとりの状況を丁寧にヒアリングし、最適な申請をサポートします。

執筆者:さむらい行政書士法人

一覧ページへ戻る

状況に合わせた
確実な
配偶者ビザ取得を
サポートします

確実さとスムーズさで失敗しないビザ申請なら、
さむらい行政書士法人におまかせください。