結婚相談所や国際結婚紹介所の紹介で出会ったこと自体は、不許可の理由になりません。紹介による結婚は、国によっては一般的な結婚の形です。 入管が確認するのは、紹介後に二人が実際に交際し、本人同士の意思で結婚したかどうかです。 この記事では、紹介による結婚で確認される点、紹介の経緯と交際の立証、紹介業者の書類の使い方を解説します。
紹介による結婚で確認される点
結婚相談所や紹介所を通じた国際結婚では、出会いから婚姻までの期間が短く、会った回数も少ないことが多くなります。入管は、次の点を確認します。
- 紹介業者が実在し、適法に営業しているか
- 紹介から婚姻までに、本人同士の交際があったか
- 本人同士の意思で結婚を決めたか(業者や親族の意向だけで決まっていないか)
- 金銭の授受が、業者への正規の手数料の範囲か
- 婚姻後の生活の実態があるか
過去に、紹介を装った偽装結婚の事案があったため、紹介による結婚の審査は丁寧になります。確認される点に書類で答えれば、許可は出ます。
紹介の経緯を書く
質問書の出会いの経緯には、紹介業者の名称、所在地、紹介の時期、紹介に至った経緯を書きます。業者名を隠して「知人の紹介」と書くと、後で業者の関与が分かった場合に虚偽となります。
書く内容は次の順です。
- 業者に登録した時期と理由
- 紹介を受けた時期と、相手のどこに関心を持ったか
- 初めて会った時期、場所、同席者(業者の担当者、通訳など)
- その後の交際(会った回数、連絡の頻度、相手国への訪問)
- 結婚を決めた時期と、誰がどう決めたか
- 業者に支払った費用の内容
業者に支払った費用は、契約書や領収書で示します。費用が相場から大きく外れていたり、相手側に金銭が渡っていたりすると、結婚の真意が疑われます。
紹介後の交際を示す
紹介による結婚で最も重要なのが、紹介後の交際の記録です。紹介から婚姻までの期間が短くても、その間に本人同士の交際があったことを示します。
- 初めて会ったときの写真(業者の担当者が同席していても構わない)
- 相手国への訪問記録(渡航歴、航空券、宿泊記録)
- 連絡の記録(通訳アプリを使っていてもよい)
- 相手の親族と会った記録
- 婚姻の儀式や食事会の写真
通訳を介した交際でも問題ありません。どのように意思疎通していたかを説明し、語学の学習状況があれば添えます。
紹介業者の書類
紹介業者が発行する書類は、紹介の経緯を客観的に示す資料として使えます。
- 入会契約書、サービス内容の説明書
- 紹介の記録(紹介日、相手のプロフィール)
- 費用の領収書
- 業者の担当者による紹介経緯の陳述書
業者の陳述書は、紹介の経緯、お見合いの様子、本人同士の交際を見ていた立場から書いてもらいます。業者によっては、配偶者ビザ申請用の書類作成に慣れているところもあります。
業者が国際結婚の仲介を適法に行っているか(特定商取引法の表示、所在地の実在)を確認しておきます。業者の実態が不明確だと、審査官は業者の関与自体を疑います。
お見合い結婚で短期間に婚姻した場合
お見合いから数日から数週間で婚姻に至る形の結婚もあります。この場合、交際期間の短さが確認されるので、次の点を補強します。
- お見合いから婚姻までの各段階(面談、親族との顔合わせ、婚姻の合意、儀式)の日付と記録
- 本人同士が結婚を決めた経緯(親族や業者の意向でなく、本人の意思であること)
- 婚姻後の交際(婚姻後に会った回数、連絡の記録、相手国への訪問)
- 婚姻後の生活設計
短期間での婚姻は、婚姻後の交際と生活の実態で補います。婚姻後に相手国を訪問し、同居を始めるか、来日の準備を進めている記録を積み上げてから申請する方法もあります。
親族の紹介との違い
親族や友人の紹介による結婚は、紹介者の身元が明らかで、紹介者の陳述書が得られるため、業者の紹介より立証しやすくなります。紹介者が双方を知っている場合は、紹介の経緯と二人の関係を紹介者に書いてもらいます。
業者の紹介でも親族の紹介でも、確認される点は同じです。紹介後の本人同士の交際があったかが中心です。
注意が必要な業者の関与
次のような業者の関与がある場合、結婚の真意が疑われ、不許可の可能性が高くなります。
- 業者が配偶者ビザの取得を保証している
- 相手側に業者から金銭が渡っている
- 業者が質問書や申請書を一括して作成し、本人が内容を把握していない
- 同じ業者が紹介した結婚で、不許可や偽装結婚の事案が出ている
業者が「ビザは必ず取れる」と説明している場合は、その業者の関与自体が審査でマイナスになることがあります。申請書類は本人が内容を理解し、本人の言葉で書くことが必要です。
よくある質問
Q. 結婚相談所で出会ったと書くと不利になりますか。
A. 不利にはなりません。業者名と紹介の経緯を正直に書き、紹介後の交際の記録を示します。隠して「知人の紹介」と書くほうが問題になります。
Q. お見合いから1か月で結婚しました。
A. 交際期間の短さが確認されるので、お見合いから婚姻までの各段階の記録と、婚姻後の交際・生活の実態で補います。
Q. 通訳を介してしか話せません。
A. 問題ありません。意思疎通の方法を説明し、語学の学習状況があれば添えます。
Q. 業者に払った費用は書くべきですか。
A. 書きます。契約書と領収書を添え、正規の手数料であることを示します。隠すと、金銭の授受が疑われます。
Q. 業者が申請書類を作ってくれると言っています。
A. 本人が内容を把握していない申請は危険です。質問書は本人の言葉で書き、業者の書類は紹介の経緯を示す資料として使います。
Q. 業者に「ビザは必ず取れる」と言われました。
A. 配偶者ビザを保証できる業者はありません。その説明自体が審査でマイナスになることがあるので、申請前にご相談ください。
紹介による国際結婚の配偶者ビザは当法人にご相談ください
当法人は、結婚相談所や国際結婚紹介所の紹介で結婚した夫婦の配偶者ビザ申請を多く扱っています。紹介の経緯の整理、業者の書類の使い方、短期間の婚姻を補う交際記録の組み立てまで対応します。紹介による結婚の審査に不安がある方は、無料相談でお聞かせください。
