日本人と結婚した外国人配偶者の前婚の子は、定住者ビザで日本に呼び寄せられます。 子が未成年で未婚、外国人配偶者の実子で、外国人配偶者が親権を持ち、日本で扶養できることが基本の要件です。 子の年齢が高くなるほど審査は丁寧になるので、呼び寄せを決めたら早めに申請します。この記事では、要件、年齢と審査の関係、必要書類、申請の流れを解説します。
連れ子定住の位置づけ
日本人の配偶者等の在留資格は、日本人の配偶者本人のものです。外国人配偶者の前婚の子は、日本人の子ではないので、配偶者ビザでは呼び寄せられません。
このため、定住者告示6号(日本人の配偶者等の在留資格で在留する者の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子)に基づき、定住者として呼び寄せます。告示に定めがある類型なので、海外からの在留資格認定証明書交付申請ができます。
子が日本人配偶者と養子縁組をしている場合は、6歳未満なら日本人の配偶者等(特別養子の場合)、それ以外は定住者告示7号で申請する場合があります。養子縁組の有無と子の年齢で類型が変わるので、申請前に確認します。
基本の要件
未成年であること
申請時点で18歳未満であることが必要です。成年年齢の引下げにより、2022年4月以降は18歳が基準です。18歳に達すると、連れ子定住では申請できなくなります。
未婚であること
子が婚姻していないことが必要です。本国で婚姻している場合は対象外です。
外国人配偶者の実子であること
外国人配偶者の実の子であることを、本国の出生証明書で示します。養子は実子に含まれないので、養子の場合は別の類型を検討します。
外国人配偶者が親権を持っていること
前婚の相手ではなく、外国人配偶者が子の親権(監護権)を持っていることが必要です。本国の離婚判決書、親権に関する合意書、親権者を証明する公的書類で示します。前婚の相手が存命で親権を共有している場合は、前婚の相手の同意書が必要になることがあります。
扶養能力があること
日本で子を扶養する経済的な能力があることを、日本人配偶者と外国人配偶者の収入で示します。子が増える分の生活費を賄えることを、課税証明書、在職証明書、預貯金で示します。
年齢と審査の関係
連れ子定住の審査で最も影響するのが子の年齢です。年齢が高いほど、「日本で親の扶養を受ける必要があるのか」「本国で自立できるのではないか」という観点から確認が丁寧になります。
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子の年齢 |
審査の傾向 |
|---|---|
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〜12歳程度 |
扶養の必要性は明らかで、親権と扶養能力が示せれば許可されやすい |
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13〜15歳程度 |
日本での就学の予定、日本語の学習状況が見られる |
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16〜17歳 |
呼び寄せの必要性(本国で誰が面倒を見ているか、なぜ今呼ぶのか)が丁寧に確認される。日本での就学・生活の計画が重要 |
16歳以上では、本国で祖父母などが養育していた期間が長いと、「これまで本国で生活できていたのに、なぜ今呼ぶのか」という点を説明する必要があります。就労目的の呼び寄せと疑われると、不許可になります。
年齢が高い子を呼ぶ場合は、日本での就学先(高校、日本語学校)の受入れの見込み、日本語学習の状況、本国の養育者の高齢や病気などの事情を具体的に示します。
これまでの養育状況
子が本国で誰と暮らし、外国人配偶者がどのように関わってきたかが確認されます。
- 外国人配偶者が来日前に子と同居していた期間
- 来日後の仕送りの記録(送金記録)
- 本国への帰省と子との面会の記録(渡航歴、写真)
- 子との連絡の記録(通話、メッセージ)
来日後も継続して養育に関わっていたことを示せれば、親子関係の実態と扶養の必要性を裏づけられます。仕送りをしていない、何年も会っていないといった状況では、審査が厳しくなります。
必要書類
日本側の書類
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真
- 日本人配偶者の戸籍謄本(外国人配偶者との婚姻の記載があるもの)
- 住民票(世帯全員)
- 日本人配偶者・外国人配偶者の在職証明書、課税証明書、納税証明書
- 預貯金通帳の写しまたは残高証明書
- 賃貸借契約書(子が住む部屋があることを示す)
- 子の就学予定を示す資料(学校の受入れ確認など)
- 身元保証書
- 呼び寄せの理由と養育の計画を書いた説明文
本国の書類
- 子の出生証明書(外国人配偶者との親子関係が分かるもの)
- 外国人配偶者の前婚の離婚証明書または判決書
- 親権者を証明する書類
- 前婚の相手の同意書(親権を共有している場合、または必要と判断される場合)
- 子の独身証明書(年齢が高い場合に求められることがある)
- 子のパスポート
本国の書類は、国によって認証(アポスティーユまたは領事認証)が必要な場合があります。すべて日本語訳を付けます。
申請の流れ
- 日本人配偶者と外国人配偶者が、入管に在留資格認定証明書交付申請をする
- 審査(1〜3か月程度)
- 認定証明書が交付されたら、本国の子に送る
- 本国の日本大使館・領事館で査証を申請する
- 来日する
配偶者ビザの申請と同時に連れ子定住を申請することもできます。同時申請の場合、配偶者ビザが許可されなければ連れ子定住も許可されないので、配偶者ビザの立証を優先します。
来日後の生活
来日後、子は住民登録をし、就学年齢であれば学校に入ります。日本語ができない子の受入れ体制は自治体や学校によって異なるので、事前に教育委員会に相談します。
連れ子定住の在留期間は1年から始まることが多く、更新時には就学の状況、養育の実態、扶養者の収入が見られます。子が18歳になった後も、定住者としての在留は更新で続けられます。成年後に就労する場合も、定住者には就労制限がありません。
よくある質問
Q. 何歳まで連れ子定住で呼べますか。
A. 申請時点で18歳未満です。年齢が高いほど審査は丁寧になるので、呼び寄せを決めたら早めに申請します。
Q. 17歳の子を呼びたいです。難しいですか。
A. 呼び寄せの必要性と日本での就学・生活の計画を具体的に示す必要があります。本国の養育者の事情、日本語学習の状況、就学先の見込みを揃えます。
Q. 前の夫(妻)が親権を持っています。
A. 外国人配偶者が親権を持っていることが要件なので、本国で親権の変更をするか、前婚の相手の同意を得る必要があります。国ごとに手続きが異なるので、ご相談ください。
Q. 子に仕送りをしていませんでした。
A. 養育に関わってきた実態が示しにくくなります。帰省や連絡の記録で補い、今後の養育の計画を具体的に示します。
Q. 日本人配偶者と養子縁組をすれば、呼びやすくなりますか。
A. 養子縁組の有無と子の年齢で、申請する類型が変わります。養子縁組が必ず有利になるわけではないので、申請前に確認します。
Q. 配偶者ビザと同時に申請できますか。
A. できます。ただし配偶者ビザが許可されなければ連れ子定住も許可されないので、配偶者ビザの立証を優先します。
連れ子の呼び寄せは当法人にご相談ください
当法人は、連れ子定住の申請を多く扱っています。親権の確認、本国書類の案内、年齢が高い子の呼び寄せの理由の組み立て、就学先の準備の案内まで対応します。子の年齢が審査に影響するので、呼び寄せを検討した段階で無料相談でお聞かせください。セミナー「連れ子定住による定住者ビザ取得時のポイントと注意点」でも、具体的な事例を解説しています。
