在留資格認定証明書は入管(法務省)が交付し、査証は本国の日本大使館・領事館(外務省)が発給します。別の機関の別の審査なので、認定証明書が交付されても、査証が発給されないことがあります。 発給拒否の理由は原則として開示されず、同じ目的での再申請は6か月間できません。 この記事では、発給拒否が起きる理由、拒否された後の選択肢、認定証明書の有効期限との関係、再申請の進め方を解説します。
認定証明書と査証は別の審査
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項目 |
在留資格認定証明書 |
査証(ビザ) |
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審査機関 |
出入国在留管理庁(法務省) |
日本大使館・領事館(外務省) |
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審査の内容 |
在留資格の該当性、婚姻の実態、生活の安定 |
入国の可否(本国での事情、過去の渡航歴、犯罪歴、申請内容の整合性) |
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結果 |
交付・不交付 |
発給・発給拒否 |
認定証明書の交付は、入管が「日本での在留を認める」と判断したことを意味します。査証は、外務省が「入国を認める」と判断するもので、本国での確認事項が加わります。認定証明書があれば査証は原則として発給されますが、大使館・領事館が独自に確認して発給を拒否することがあります。
発給拒否が起きる主な理由
理由は開示されませんが、実務上、次のような事情が考えられます。
本国での確認事項
- 本国での犯罪歴や、警察の記録に問題がある
- 本国で婚姻が有効に成立していない(本国の婚姻登録がない、前婚が解消されていない)
- 本国のパスポートや身分証明書に不備や偽造の疑いがある
申請内容の整合性
- 査証申請書の記載と、認定証明書交付申請の内容に食い違いがある
- 大使館・領事館での面接で、婚姻の経緯や生活の説明が認定申請の内容と異なる
- 過去の査証申請(短期滞在など)での申告と今回の申告に矛盾がある
過去の渡航歴
- 過去に日本でオーバーステイや退去強制があり、上陸拒否期間が過ぎていない
- 他国での入国拒否や強制退去の記録がある
面接での対応
国によっては、配偶者ビザの査証申請で面接が行われます。面接で婚姻の経緯を説明できない、日本人配偶者の情報(職業、住所、家族)を答えられないといった場合、婚姻の実態が疑われます。
発給拒否の通知
査証の発給拒否は、大使館・領事館から口頭または書面で伝えられます。理由は原則として開示されません。「発給できない」という結論と、同一目的での再申請が6か月間できないことが伝えられます。
申請書類やパスポートは返却されます。認定証明書の原本も返却されますが、拒否の記録が残ります。
拒否後の選択肢
6か月後に査証を再申請する
認定証明書の有効期限(交付から3か月)内であれば、同じ認定証明書で再申請できますが、6か月の再申請制限があるため、有効期限内に再申請できることはほぼありません。実務上は、認定証明書を取り直してから査証を再申請します。
認定証明書を再申請する
入管に再度の在留資格認定証明書交付申請をし、新しい認定証明書を得てから、6か月の制限が過ぎた後に査証を申請します。再度の認定申請では、前回の交付から状況が変わっていないことを示し、査証が拒否された経緯を説明します。
入管は査証拒否の理由を知らないので、認定申請の審査には直接影響しません。ただし、拒否の原因と思われる点(本国の婚姻登録、前婚の処理など)を解消してから再申請します。
拒否の原因を推測して解消する
理由は開示されませんが、申請内容を振り返って原因を推測します。
- 本国で婚姻を登録していなかった → 本国の婚姻登録を済ませる
- 前婚の離婚が本国で処理されていなかった → 本国での離婚手続きまたは承認手続きを済ませる
- 面接で説明が食い違った → 認定申請の質問書の内容を夫婦で共有し、整合した説明ができるようにする
- 過去の渡航歴に問題があった → 上陸拒否期間を確認し、期間経過後に申請する
原因が解消されないまま再申請しても、同じ結果になります。
面接への備え
配偶者ビザの査証申請で面接がある国では、外国人配偶者が一人で面接を受けます。次の点を夫婦で確認しておきます。
- 出会いの経緯、交際の期間、結婚を決めた時期(認定申請の質問書と同じ内容)
- 日本人配偶者の氏名、生年月日、職業、勤務先、住所、家族構成
- 日本での生活の予定(住居、仕事、生活費)
- 認定申請で提出した資料の内容
質問書の控えを外国人配偶者に渡し、内容を確認してから面接に臨みます。認定申請の内容と面接の回答が食い違うと、婚姻の実態が疑われます。
審査が長引いている場合
発給拒否ではなく、審査が長引いている場合もあります。配偶者ビザの査証は通常5営業日程度で発給されますが、本国での確認事項があると数週間から数か月かかることがあります。
審査中は、大使館・領事館に進捗を問い合わせることができます。認定証明書の有効期限が迫っている場合は、その旨を伝えます。有効期限内に発給されない場合は、認定証明書を取り直す必要があります。
認定証明書の有効期限との関係
認定証明書の有効期限は交付から3か月で、延長できません。査証の審査が長引いたり、発給が拒否されたりして期限を過ぎた場合は、認定証明書を再申請します。
再申請の際は、前回の申請書類に加えて、期限を過ぎた経緯(査証の審査が長引いた、発給が拒否された)を説明します。
日本人配偶者ができること
査証申請は外国人配偶者が本国で行うので、日本人配偶者が直接関与することはできません。次の支援ができます。
- 認定申請の質問書の控えを外国人配偶者に渡し、面接の準備を一緒にする
- 大使館・領事館の必要書類と予約方法を確認し、外国人配偶者に伝える
- 発給拒否後、原因の推測と解消を一緒に進める
- 認定証明書の再申請を日本で行う
よくある質問
Q. 認定証明書があるのに、査証が出ないことはありますか。
A. あります。認定証明書は入管、査証は大使館・領事館の別の審査です。本国での確認事項や面接での対応で発給が拒否されることがあります。
Q. 発給拒否の理由は教えてもらえますか。
A. 原則として開示されません。申請内容を振り返って原因を推測し、解消してから再申請します。
Q. 拒否されたら、いつ再申請できますか。
A. 同一目的での再申請は6か月間できません。認定証明書の有効期限も過ぎるので、認定証明書を取り直してから再申請します。
Q. 面接で何を聞かれますか。
A. 出会いの経緯、交際の期間、日本人配偶者の情報、日本での生活の予定などです。認定申請の質問書と同じ内容を答えられるように準備します。
Q. 審査が長引いています。
A. 大使館・領事館に進捗を問い合わせます。認定証明書の有効期限が迫っている場合は、その旨を伝えます。期限を過ぎたら認定証明書を取り直します。
Q. 認定証明書の再申請は前回より簡単ですか。
A. 前回の審査で婚姻の実態が確認されているので、比較的短期間で済むことが多いです。ただし、査証拒否の原因を解消してから申請します。
査証の発給拒否は当法人にご相談ください
当法人は、認定証明書が交付された後に査証が発給されなかった案件の対応を扱っています。拒否の原因の推測、本国での手続きの整理、面接の準備、認定証明書の再申請まで対応します。査証の審査が長引いている段階でもご相談いただけますので、無料相談でお聞かせください。
