外国人配偶者の両親や兄弟姉妹を日本に呼ぶには、短期滞在ビザ(親族訪問)を申請します。日本人配偶者が招へい人または身元保証人になり、親族関係を示す書類を添えます。 婚約者を呼ぶ知人訪問より、親族関係が明確な分、審査は進めやすい傾向があります。ただし、滞在費用の負担と帰国の意思の立証は同じように求められます。 この記事では、必要書類、目的別の書き方、滞在期間、複数人を呼ぶ場合の注意点を解説します。
親族訪問の位置づけ
短期滞在ビザの目的のうち、「親族訪問」は、日本に在留する親族を訪ねる目的の滞在です。外国人配偶者の両親が、日本に住む娘や息子(外国人配偶者)とその家族を訪ねる場合が、この目的に当たります。
査証免除国(韓国、台湾、アメリカ、EU諸国など)の国民は、査証なしで短期滞在できるので、この記事の手続きは不要です。中国、フィリピン、ベトナム、インドネシア、ネパールなど、査証が必要な国の親族を呼ぶ場合に申請します。
招へい人と身元保証人
招へい人
日本に住む親族(外国人配偶者)が招へい人になるのが自然です。外国人配偶者が配偶者ビザで在留していれば、招へい人になれます。日本人配偶者が招へい人になることもできます。
身元保証人
滞在費、帰国旅費、法令遵守を保証する人です。日本人配偶者が身元保証人になることが一般的です。外国人配偶者に十分な収入があれば、外国人配偶者が身元保証人になることもできます。
招へい人と身元保証人は、同一人物でも別人でも構いません。外国人配偶者が招へい人、日本人配偶者が身元保証人という分担が多くなります。
必要書類
日本側が用意する書類
- 招へい理由書
- 滞在予定表
- 招へい人の住民票(世帯全員、外国人配偶者と日本人配偶者の関係が分かるもの)
- 招へい人の在留カードの写し(外国人配偶者の場合)
- 身元保証書
- 身元保証人の課税証明書または所得証明書
- 身元保証人の在職証明書
- 親族関係を示す書類(外国人配偶者と両親の関係が分かる本国の書類:出生証明書、戸籍、家族関係証明書など)
申請人(親族)側の書類
- 査証申請書
- 写真
- パスポート
- 航空券の予約確認書
- 本国での在職証明書、所得証明書、年金証書、預貯金の残高証明書(帰国の意思と経済状況を示す)
- 親族関係を示す書類
両親が退職している場合は、年金の受給証明や預貯金で本国での生活基盤を示します。本国に配偶者や他の子、不動産があることも、帰国の意思の裏づけになります。
目的別の招へい理由書の書き方
招へい理由書には、来日の目的を具体的に書きます。目的によって、添える資料が変わります。
出産の手伝い
外国人配偶者の出産前後に、母親が手伝いに来るケースです。出産予定日、手伝いの内容(家事、新生児の世話)、滞在期間を書きます。母子健康手帳の写しや出産予定日の分かる書類を添えます。滞在期間は、出産前後を含めて90日で申請することが多くなります。
結婚式への出席
日本で結婚式を挙げる際に、親族を招待するケースです。結婚式の日程、会場、招待する親族の範囲を書きます。式場の予約確認書や招待状を添えます。
両家の顔合わせ
婚姻の前後に、双方の親族が顔を合わせるケースです。顔合わせの日程と場所、参加者を書きます。
観光・家族との団らん
特別な行事がなくても、日本に住む子と家族を訪ね、観光や団らんをする目的で呼べます。滞在中の予定(観光地、家族との行事)を滞在予定表に書きます。
孫の世話
外国人配偶者が仕事に復帰する際、両親が一時的に孫の世話に来るケースです。目的を正直に書きますが、長期間の世話は短期滞在の趣旨(一時的な滞在)と合わないので、90日以内の一時的なものであることを明確にします。
滞在期間
短期滞在の在留期間は15日、30日、90日のいずれかで、審査で決まります。親族訪問では、目的に応じた期間を申請します。出産の手伝いや長期の団らんは90日、結婚式や顔合わせは15日や30日が目安です。
初めての来日で90日を申請すると、15日や30日に短縮されることがあります。来日の実績を重ねると、90日が出やすくなります。
複数人を同時に呼ぶ場合
両親2人、兄弟姉妹を含めて複数人を呼ぶ場合、申請人ごとに査証申請をしますが、招へい書類は一括で作成できます。招へい理由書と滞在予定表に全員の氏名を記載し、身元保証書は申請人ごとに作成します(または全員分を記載)。
身元保証人の収入で、全員の滞在費を賄えることを示す必要があります。複数人を呼ぶ場合は、滞在費の見積もりと、身元保証人の収入のバランスを確認します。
審査で見られる点
親族関係
申請人と招へい人の親族関係が、本国の書類で確認できるかが見られます。出生証明書や戸籍で、外国人配偶者と両親の親子関係を示します。書類の氏名表記が、パスポートと一致しているかを確認します。
帰国の意思
本国に仕事、配偶者、他の子、不動産、年金などの生活基盤があることを示します。両親が退職していて収入がない場合は、年金や預貯金、本国に残る家族で示します。
滞在費用
身元保証人の収入で滞在費と帰国旅費を賄えることを示します。申請人本人の預貯金で賄う場合は、残高証明書を添えます。
過去の渡航歴
申請人に過去の来日歴がある場合、期限内に帰国した実績は有利に働きます。過去にオーバーステイがあった場合は、上陸拒否期間を確認します。
来日後の注意
短期滞在中は就労できません。両親が滞在中に家事や孫の世話をすることは問題ありませんが、報酬を得て働くことはできません。
滞在期間を延長したい場合は、短期滞在の在留期間更新を申請できますが、やむを得ない事情が必要で、許可されるとは限りません。
両親を長期的に日本に呼び寄せたい場合、短期滞在の繰り返しでは対応できません。親の呼び寄せのための在留資格は原則として存在せず、高齢で本国に他に扶養する者がいないなど、限られた事情で特定活動が認められることがあります。長期の呼び寄せを検討する場合は、別途ご相談ください。
よくある質問
Q. 妻の両親を日本に呼べますか。
A. 呼べます。親族訪問の目的で短期滞在ビザを申請します。妻が招へい人、日本人の夫が身元保証人になるのが一般的です。
Q. 出産の手伝いに母親を呼びたいです。
A. 出産予定日と手伝いの内容を招へい理由書に書き、母子健康手帳の写しを添えます。90日で申請することが多くなります。
Q. 両親は退職していて収入がありません。
A. 年金の受給証明、預貯金、本国に残る家族や不動産で、帰国の意思と生活基盤を示します。滞在費は身元保証人の収入で賄うことを示します。
Q. 両親と兄弟を一緒に呼べますか。
A. 呼べます。申請人ごとに査証申請をし、招へい書類は一括で作成できます。身元保証人の収入で全員の滞在費を賄えることを示します。
Q. 90日を超えて滞在できますか。
A. 短期滞在は90日が上限です。更新はやむを得ない事情が必要で、許可されるとは限りません。長期の呼び寄せは別の検討が必要です。
Q. 滞在中に孫の世話をしてもらえますか。
A. 報酬を得ない家族の手伝いとして問題ありません。就労はできません。
親族の招へいは当法人にご相談ください
当法人は、外国人配偶者の両親や親族を日本に呼ぶ短期滞在ビザの申請サポートを多く扱っています。招へい理由書と滞在予定表の作成、親族関係書類の案内、身元保証人の書類の準備、複数人の同時招へいまで対応します。出産や結婚式に合わせて呼ぶ場合は日程に余裕が必要なので、早めに無料相談でお聞かせください。
