配偶者ビザの更新が不許可になると、現在の在留資格では在留を続けられなくなります。多くの場合、出国準備のための特定活動(30日または31日)に変更され、その期間内に対応を決めます。 期間内に再申請や他の在留資格への変更ができる場合もあれば、帰国して海外から申請し直す場合もあります。 この記事では、更新が不許可になる理由、出国準備期間の意味、期間内の選択肢、帰国する場合の手続きを解説します。
更新で不許可になる理由
更新の審査では、前回の申請以降の婚姻の実態と生活の状況が見られます。更新で不許可になる主な理由は次のとおりです。
- 別居していて、別居の理由が説明されていない、または夫婦関係の不和による別居
- 離婚調停中や裁判中で、婚姻の実態が失われつつある
- 税金、年金、健康保険の未納がある
- 収入が大きく減り、生活の見込みが示せない
- 前回の申請内容と今回の申請内容に食い違いがある
- 在留中に法令違反(資格外活動、届出義務違反、刑事処分)があった
- 更新申請の期限を過ぎていた(在留期限後の申請は原則不受理)
初回申請と異なり、更新では「前回と変わっていないか」「変わったなら理由が説明されているか」が見られます。変化を隠すと、他の資料から分かった場合に不許可になります。
不許可の通知と出国準備期間
特定活動(出国準備)への変更
更新が不許可になると、入管から不許可の通知を受けます。通知時点で在留期限が過ぎている場合(審査中に期限が来た場合)、そのままでは不法滞在になるので、出国準備のための特定活動への変更を案内されます。特定活動の在留期間は30日または31日です。
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在留期間 |
意味 |
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31日 |
不許可の理由が在留状況の問題ではなく、再申請や他の在留資格への変更の余地があると判断された場合。期間内の再申請が受理される可能性がある |
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30日 |
在留状況に問題があり、出国を前提とした期間。期間内の再申請は原則として受理されない |
31日か30日かは、入管が不許可の理由と在留状況を踏まえて判断します。通知時に確認します。
期間内にすべきこと
特定活動の期間は短いので、通知を受けたらすぐに次の判断をします。
- 不許可の理由を入管の窓口で確認する
- 理由が解消できるものか判断する
- 解消できるなら、再申請または他の在留資格への変更申請を期間内に行う
- 解消できないなら、帰国の準備をする
不許可理由の確認方法は、「不許可理由の聞き方」の記事で解説しています。
期間内の選択肢
配偶者ビザの再申請
不許可の理由が資料の不足や説明の薄さで、婚姻が継続している場合は、資料を補って配偶者ビザの変更申請(特定活動から日本人の配偶者等への変更)をします。31日の特定活動であれば、期間内の申請が受理される可能性があります。
再申請では、不許可理由に対してどう対応したかを明示します。別居が理由なら別居の理由と夫婦関係の継続を示し、未納が理由なら納付の記録を添えます。
定住者への変更
婚姻が破綻している、離婚が成立した、または成立する見込みが高い場合は、配偶者ビザではなく定住者(離婚定住、日本人実子扶養定住)への変更を検討します。婚姻期間、生活基盤、日本人との間の子の有無で判断します。定住者の要件は、「離婚後に日本に残るための定住者ビザ」の記事で解説しています。
就労系の在留資格への変更
学歴や職歴が技術・人文知識・国際業務などの要件を満たす場合は、就労系の在留資格への変更を検討します。勤務先の協力と雇用契約が必要です。
帰国して認定申請
婚姻は継続しているが、期間内に資料が揃わない、または30日の特定活動で再申請が受理されない場合は、一度帰国し、海外から在留資格認定証明書交付申請をします。帰国後の認定申請では、不許可の理由を解消した資料を揃えます。
帰国する場合の手続き
出国までの手続き
- 住民票の転出届(市区町村役場)
- 国民健康保険、国民年金の資格喪失手続き
- 住民税の精算(出国後の納税管理人の指定または一括納付)
- 銀行口座、携帯電話、賃貸住宅の解約または整理
- 出国時に在留カードを返納する
出国準備期間内に出国すれば、不法滞在にはならず、次回の申請で退去強制歴として扱われることもありません。期間を過ぎて滞在すると、不法滞在となり、退去強制の対象になります。
帰国後の認定申請
帰国後、日本人配偶者が日本で認定証明書交付申請をします。更新不許可の理由を解消した資料(別居の解消、納付の記録、収入の安定など)を揃えます。前回の在留で問題がなく、婚姻が継続していれば、認定申請は許可されます。
認定証明書の交付から来日まで、通常3〜5か月程度かかります。
更新不許可を避けるために
更新で不許可になる原因の多くは、前回申請以降の変化(別居、未納、収入減)です。更新の1年前から、次の点を確認しておきます。
- 住民票が同一世帯になっているか
- 住民税、国民年金、国民健康保険に未納がないか
- 収入が前回申請時と大きく変わっていないか
- 別居や単身赴任がある場合、理由を裏づける資料があるか
- 更新申請の期限(在留期限の3か月前から申請可能)を把握しているか
当法人の「配偶者ビザ更新手続きのポイント」チェックリストで、確認すべき項目をまとめています。
よくある質問
Q. 更新が不許可になりました。すぐ帰国しなければなりませんか。
A. 出国準備のための特定活動(30日または31日)に変更され、その期間内に対応を決めます。31日であれば再申請が受理される可能性があります。
Q. 30日と31日の違いは何ですか。
A. 31日は再申請や他の在留資格への変更の余地がある場合、30日は出国を前提とした場合です。通知時に確認します。
Q. 期間内に再申請できますか。
A. 31日の特定活動で、不許可理由が解消できるものであれば、受理される可能性があります。30日の場合は原則として受理されません。
Q. 離婚調停中で更新が不許可になりました。
A. 婚姻が破綻していると判断された可能性があります。定住者(離婚定住)や就労系の在留資格への変更を検討します。
Q. 帰国したら、もう日本に戻れませんか。
A. 出国準備期間内に出国すれば、退去強制歴にはなりません。婚姻が継続していれば、海外から認定申請をして戻れます。
Q. 期間を過ぎて滞在したらどうなりますか。
A. 不法滞在となり、退去強制の対象になります。退去強制になると、5年間は日本に入国できません。
更新の不許可は当法人にご相談ください
当法人は、配偶者ビザの更新が不許可になった方の対応を多く扱っています。不許可理由の確認への同席、期間内の再申請か他の在留資格への変更かの判断、帰国する場合の認定申請の準備まで対応します。出国準備期間は短いので、不許可の通知を受けたらすぐに無料相談でお聞かせください。
