海外で結婚し、海外で暮らしてきた夫婦が日本へ帰国する場合、外国人配偶者には在留資格認定証明書交付申請(配偶者ビザ)が必要です。 この申請では、日本に収入も住居もない状態で生活の見込みを示す必要があり、通常の申請とは資料の組み立てが変わります。 この記事では、海外在住夫婦の申請の流れ、生活の見込みの示し方、代理人、課税証明書が出ない場合の対応を解説します。
申請の全体像
申請の種類
外国人配偶者が海外にいる場合、日本の入管に在留資格認定証明書交付申請をします。交付された認定証明書を外国人配偶者に送り、現地の日本大使館・領事館で査証を取得して来日します。
日本人配偶者も海外にいる場合、入管への申請は日本にいる親族などを代理人にして行うか、日本人配偶者が先に帰国して本人が申請します。
スケジュールの目安
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段階 |
期間の目安 |
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書類の準備(本国書類の取り寄せ、翻訳を含む) |
1〜2か月 |
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入管の審査 |
1〜3か月 |
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認定証明書の送付と査証申請 |
2〜4週間 |
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来日 |
認定証明書の交付から3か月以内 |
帰国の予定日から逆算して、半年前には準備を始めます。認定証明書には有効期限(交付から3か月)があるので、交付後は期限内に来日します。
日本人配偶者が先に帰国するか、同時に帰国するか
日本人配偶者が先に帰国する
日本人配偶者が先に帰国し、住居と仕事を確保してから申請する方法です。生活の見込みを示しやすく、本人が申請できるので、審査は進めやすくなります。一方で、夫婦が数か月離れて暮らすことになります。
夫婦同時に帰国する
海外から代理人を通じて申請し、認定証明書の交付後に二人で帰国する方法です。離れて暮らす期間はありませんが、日本での収入と住居がない状態で申請するので、生活の見込みを示す資料の組み立てが必要です。
どちらを選ぶかは、日本での仕事と住居の目途、離れて暮らすことの負担で決めます。
生活の見込みの示し方
海外在住夫婦の申請で最も重要なのが、この点です。日本での収入がないので、次の資料を組み合わせて示します。
海外での収入と資産
現地での勤務先の在職証明書、給与明細、所得証明書、預貯金の残高証明書を出します。海外の口座の残高は、日本円換算額を添えます。海外での生活が安定していたことは、日本でも生活を維持できる見込みの裏づけになります。
日本での就職の予定
日本人配偶者の内定通知書、雇用契約書、転職活動の記録を出します。海外勤務からの転勤や帰任であれば、会社の辞令や帰任の通知で示せます。外国人配偶者の日本での就職予定があれば、それも添えます。
日本の親族の支援
日本に戻った直後は、親族の家に同居することが多くなります。親の課税証明書、同居する住居の登記事項証明書または賃貸借契約書、親が生活を支援する旨の書面を出します。
帰国後の生活設計の説明文
収入、住居、就職の予定、親族の支援を組み合わせて、帰国後にどう生活するかを説明文にまとめます。「帰国後3か月は親と同居し、その間に就職する。預貯金○○円で生活費を賄う」といった具体的な計画を書きます。
課税証明書が出ない場合
申請書類の基本である住民税の課税証明書と納税証明書は、海外在住で日本に住民登録がないと発行されません。この場合、次の対応をします。
- 課税証明書が発行されない理由(海外在住のため日本に課税所得がない)を説明文に書く
- 海外での所得証明書で代わりに収入を示す
- 日本を出国する前の最終年度の課税証明書が取得できれば添える
海外転出届を出さずに海外に住んでいた場合、住民登録が残っているので課税証明書は発行されますが、所得がゼロと記載されます。この場合も、理由を説明したうえで海外の収入資料を出します。
代理人による申請
日本人配偶者も海外にいる場合、日本にいる親族(配偶者の親、兄弟など)を代理人にして申請できます。代理人は申請人(外国人配偶者)の親族である必要があり、日本人配偶者の親は外国人配偶者の義理の親として代理人になれます。
代理人は、申請書の提出と認定証明書の受取を行います。書類の作成は夫婦が海外で行い、代理人に送ります。代理人が入管で質問を受けることがあるので、申請内容を代理人にも共有しておきます。
行政書士(申請取次者)に依頼すれば、代理人の親族が入管に出向く必要がなくなり、海外にいる夫婦とのやり取りで申請を完結できます。
婚姻の実態の示し方
海外で同居している夫婦は、同居の実態を海外の資料で示します。
- 海外の住居の賃貸借契約書、公共料金の請求書(二人の名前または住所)
- 海外の役所の婚姻証明書、居住証明書
- 二人の写真(海外での生活、現地の親族や友人と)
- 子がいる場合は出生証明書
海外で何年も同居してきた夫婦は、婚姻の実態の立証は厚くなります。審査の中心は生活の見込みに移るので、その点に資料を集中させます。
婚姻の日本への届出
海外で婚姻した場合、日本の戸籍に婚姻が記載されていなければ、配偶者ビザは申請できません。報告的届出を済ませているかを確認します。済ませていない場合は、在外公館または本籍地の市区町村役場に届け出てから申請します。届出から戸籍への記載まで、在外公館経由では1〜2か月かかることがあります。
帰国後の手続き
来日後、外国人配偶者は14日以内に市区町村役場で住民登録をします。日本人配偶者も転入届を出します。国民健康保険、国民年金の加入手続きも同時に行います。
配偶者ビザの在留期間は、初回は1年になることが多いです。更新時には、帰国後の生活の実態(就職、収入、納税)を示します。帰国後に就職し、納税を始めていれば、更新は通常の審査です。
よくある質問
Q. 日本に収入も住居もない状態で申請できますか。
A. できます。海外での収入と資産、日本での就職の予定、親族の支援を組み合わせて、帰国後の生活の見込みを示します。
Q. 課税証明書が出ません。
A. 海外在住で発行されない理由を説明文に書き、海外の所得証明書で収入を示します。
Q. 夫婦とも海外にいます。誰が申請しますか。
A. 日本にいる親族を代理人にして申請します。行政書士に依頼すれば、親族が入管に出向く必要はなくなります。
Q. 認定証明書が出てから、いつまでに来日が必要ですか。
A. 交付から3か月以内に来日します。期限を過ぎると認定証明書は無効になります。
Q. 日本人配偶者が先に帰国したほうがよいですか。
A. 住居と仕事を先に確保できるので、審査は進めやすくなります。離れて暮らす期間との兼ね合いで判断します。
Q. 海外で結婚しましたが、日本に届け出ていません。
A. 日本の戸籍に婚姻が記載されていないと申請できません。在外公館または本籍地の役場に報告的届出をしてから申請します。
海外在住夫婦の配偶者ビザは当法人にご相談ください
当法人は、海外在住の夫婦が日本へ帰国する際の配偶者ビザ申請を多く扱っています。海外の収入資料の整理、課税証明書が出ない場合の説明、帰国後の生活設計の組み立て、代理人を介さない申請取次まで対応します。帰国の予定がある方は、半年前を目安に無料相談でお聞かせください。
